
「探す作業」もExcelに任せてみませんか?
前回の講座では、IF関数を用いて「判断」を自動化しました。第2回となる今回は、「探す作業」を自動化してみましょう。
人の目でデータを探すのは、思った以上に時間がかかるもの。こんな経験はありませんか?
- この名前の人、何組だったっけ?
- 商品コードに対応する価格、どこにあるんだろう?
- 出席番号から成績を探すのが毎回大変!
そんなときに助けてくれるのが、VLOOKUP関数(ブイ・ルックアップかんすう)です。
この関数を使うと、指定した値をもとに、表の中から対応する情報を自動で探して表示してくれます。Excelに“調べもの係”をお願いするような感覚で使える、とても頼もしい存在です。
01|VLOOKUP関数とは?
02|VLOOKUP関数の入力手順
03|VLOOKUP関数でできること
04|教室の生徒さんの使用例
05|よくある失敗と、その直し方
06|VLOOKUP関数の活用~応用編~
まとめ|Excelが“探してくれる”便利さを体験してみませんか?
まずは構文を確認しましょう。
この関数を読んでみると…
読み方
「○○のコードを、△△の中から探し出して、××列の目の値を表示する」
という意味になります。少し分かり辛いですね。もう少し意味を分けてみましょう。

このたった1行で、探す作業が全て自動化できます。

例えば、セルA3に入力された学籍番号に対応した生徒名を表示させる場合、次の様に入力します。

入力はこれだけ。完了すると、Excelが対象となるリストを探しに行き、結果を表示してくれるようになります。

それでは、入力手順の確認です。
関数の入力方法は複数ありますが、この講義では、[数式]タブを利用した操作方法をご紹介します。
操作(1)

結果を表示したいセルをクリックします。見本では、セルB3をクリックして選択しています。
操作(2)

画面上部に表示されている[数式]タブをクリックし、切り替わったリボンの中から、[関数ライブラリ]グループに表示されている「検索/行列」ボタンをクリックします。関数名の一覧から、「VLOOKUP」を探し、クリックしましょう。
クリックすると、関数ダイアログボックスが表示されます。
操作(3)

「検索値」の入力ボックスに、探したい値の元を指定します。例えば、セル学籍番号を入力しているセルA3を元に探す場合は、「A3」を指定します。
操作(4)

「範囲」の入力ボックスに、参照するリストが入力されているセル範囲を指定します。このとき、項目が入力されている列は含めなくて構いません。
指定した検索値を含む列が1列目となるように、セル範囲を指定しましょう。
操作(5)

「列番号」の入力ボックスに、範囲に指定した表の中で、表示したい列番号を入力します。例えば、学籍番号に対応する名前を表示させたい場合は、「2」と入力します。
操作(6)

「検索方法」の入力ボックスに、検索を行う時の条件を指定します。部分一致でも良ければ「TRUE」、完全一致の場合は「FALSE」を入力します。
「TRUE」「FALSE」は小文字でもOK。また、対応した数字を入力してもOKです。
TRUE = true = 1 ※全て部分一致として処理
FALSE = false = 0 ※全て完全一致として処理
操作(7)

入力ができたら、「OK」ボタンをクリックしましょう。
入力ができたら、A3の値を変えるたびに自動で結果が変わるようになります。
VLOOKUP関数を活用すると、次のことができるようになります。

ポイント
教室の生徒さんが実際に使用した、VLOOKUP関数の活用例をご紹介します。
会社から「関数が使えるようになりなさい」と指示され、通学を決意したMさんは、在庫管理にExcelを使用しているそうです。500を超える在庫リストから毎回手で探すのは苦労すると話してくれていました。
授業でVLOOKUP関数を学習し、「1時間かかっていた作業が、10分で終わりました!」と話してくれました。習った次の日の業務で、早速関数を利用してくれたそうです。
生徒さんの声
Excelって、“教えたら覚えてくれる”んですね!
まさにその通り。VLOOKUP関数は、Excelに「記憶力」を与える関数です。増えていくデータを覚えなくても、Excelに覚えさせればOK。
教室の生徒さんからいただく、VLOOKUP関数にまつわる失敗や困りごとについて、簡単に解説します。
クリックしてご確認ください
ここまで、IF関数の基本的な使い方について解説してきました。しかし、最初に「説明だけの記事」を読むと、「なるほど」までは分かるけれど、「実際にどう使うの?」で止まってしまうことが多いのも事実。
そこで、ここからは説明の1歩先に進んだ、応用例をご紹介します。
ここでは、関数に関数を入れ込む「ネスト」という方法を用いて、VLOOKUP関数を用いた活用例をご紹介します。
応用01:IF関数+VLOOKUP関数
状況に応じて、別の表から情報を引っ張ることができます。

条件とその処理
もしセルA3に「A」と入力されていたら、商品表シートに入力されている表の中から、商品コードにあう商品名を表示、そうでなければ何も表示しない
第1回でご紹介したIF関数と組み合わせることで、もっと便利に活用できます。
いかがでしたか?
VLOOKUP関数は、「データ検索の定番」と呼ばれる関数。しかしながら教室へ来校されるお客様の悩みのタネ、圧倒的1位です。皆さんが悩んでいる割には、仕組みさえ分かってしまえば、事務作業も、学習管理でも、探す時間を“ゼロ”にしてくれる、絶大な効果があります。
もし今、「VLOOKUPって使えたら便利そうだけど、設定がむずかしそう…」「説明を聞いても、イマイチ分からないなぁ」と思った方へ。ぜひお近くのパソコン教室へご相談ください。
あなたの悩みに、真摯に対応してくれる…はずです。Excelが自分の代わりに“調べてくれる”瞬間を、ぜひ体験してみましょう。
次回予告
IFで“考える”、VLOOKUPで“探す”を体験したあなたへ。
この2つを組み合わせて「もし○○なら、この表からデータを表示する」という“条件好き検索システム”を作ってみませんか?
公開予定日:近日公開
次回もお楽しみに。
編集後記:担当 K
VLOOKUP関数は、「探して見つける」ことをExcelに任せる第一歩。
一度使ってみると、「表を探す」という作業がいかに時間を取っていたかに気づきます。
「自分の代わりにExcelが動いてくれる」
そんな感覚を味わえるのが、VLOOKUPの魅力です。
教室でも毎回、「もっと早く知りたかった!」という声が上がります。
あなたのExcelにも、“探す力”を与えてみませんか?
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