Excelが「人の代わりに判断する」としたら?
授業中やお仕事の中で、こんな経験はありませんか?
- テストの点数が70点以上なら「合格」と書きたいけど、全部手入力は大変…
- 売上が10万円を超えたら「達成」と出したいけど、毎月自分で判断している…
- 在庫がゼロになったときだけ「発注」と出したいけど、見落とすことがある…
Excelが、あなたの代わりに「考えてくれる」としたら、どうでしょうか?
そのカギとなるのが、「IF関数(イフ-かんすう)」です。
「もし~なら…」という考え方をExcelに教えてあげるだけで、まるであなたの判断を自動で再現してくれるようになります。
この記事では、Excelの条件分岐処理の基本であるIF関数について、分かりやすく解説していきます。「なかなか使えなくて困っていた」という方にぴったりの内容です。ぜひご覧ください。
01|IF関数とは?
02|IF関数の入力手順
03|IF関数でできること
04|教室の生徒さんの使用例
05|よくある失敗と、その直し方
06|IF関数の活用~応用編~
まとめ|Excelが“相棒”に変わる瞬間を体験してみませんか?
まずは構文を確認しましょう。
この関数を読んでみると…
読み方
「もし(条件)が成り立つなら〇〇、そうでなければ△△」
という意味になります。

例えば、セルA2に入力されている点数が70点以上だったら合格、そうでなければ不合格と表示したい場合、次の様に入力します。

入力はこれだけでOK。入力が完了すると、その条件に従って、Excelが判断してくれるようになります。

実際に入力してみます。セルA2に80と入力すると「合格」、60を入力すると「不合格」と表示されるようになりました。
あなたの思い描いていたルールを、Excelが覚えてくれた瞬間です。
そうはいっても、入力そのものが良く分からない。という方も、大丈夫です。一緒に手順を確認しましょう。
関数の入力方法は複数ありますが、この講義では[数式]タブを利用した操作方法をご紹介します。
操作(1)

結果を表示したいセルをクリックします。見本では、セルB2をクリックして選択しています。
操作(2)

画面上部に表示されている[数式]タブをクリックし、切り替わったリボンの中から、[関数ライブラリ]グループに表示されている「論理」ボタンをクリックします。
操作(3)

論理に関連する関数名の一覧から、「IF」を探し、クリックします。クリックすると、関数ダイアログボックスが表示されます
操作(4)

「論理式」の入力ボックスに、条件を入力します。例えば、セルA2の点数が70点以上かどうかを確認する場合は「A2>=70」と入力します。
操作(5)

「値が真の場合」の入力ボックスに、条件が成り立つ場合に表示したい文字や記号を入力します。例えば、「合格」と表示させたい場合は、入力ボックスに「“合格”」と入力します。
文字を入力する場合は、「“ ”」を入力するようにしましょう。Excelは文字を処理することが苦手であるため、エラーが発生します。
操作(6)

「値が偽の場合」の入力ボックスに、条件が成り立たない場合に表示したい文字や記号を入力します。例えば、「不合格」と表示させたい場合は、入力ボックスに「“不合格”」と入力します。
文字を入力する場合は、「“ ”」を入力するようにしましょう。Excelは文字を処理することが苦手であるため、エラーが発生します。
操作(7)

入力ができたら、「OK」ボタンをクリックしましょう。
入力ができたら、A2の値を変えるたびに自動で結果が変わるようになります。
IF関数を活用すると、次のようなことができるようになります。

ポイント
教室の生徒さんが実際に使用した、IF関数の活用例をご紹介します。
教室に長年通学されているBさんは、教室の授業の中で「出席簿」作りに挑戦。出席欄に「〇」や「×」を入力していたところ、IF関数を使って、このように変えました。

すると、出席マークを入れるだけで自動的に「出席/欠席」が切り替わるようになりました。印刷用の表も一瞬で更新されるようになり、毎回30分以上かかっていた作業が5分に短縮。
生徒さんの声
IF関数を覚えたら、Excelが“自分の分身”になった気がします!
これぞまさに、Excelの醍醐味です。“機械に判断させる”という体験が、学びの世界を一気に広げていきます。
教室の生徒さんからいただく、IF関数にまつわる失敗や困りごとについて、簡単に解説します。
クリックしてご確認ください
ここまで、IF関数の基本的な使い方について解説してきました。しかし、最初に「説明だけの記事」を読むと、「なるほど」までは分かるけれど、「実際にどう使うの?」で止まってしまうことが多いのも事実。
そこで、ここからは説明の1歩先に進んだ、応用例をご紹介します。
ここでは、関数に関数を入れ込む「ネスト」という方法を用いて、IF関数を用いた活用例をご紹介します。
応用01:IF関数+VLOOKUP関数
状況に応じて、別の表から情報を引っ張ることができます。

条件とその処理
もしセルA3に「A」と入力されていたら、商品表シートに入力されている表の中から、商品コードにあう商品名を表示、そうでなければ何も表示しない
次回ご紹介するVLOOKUP関数と組み合わせることができます。
応用02:IF関数+AND/OR
勤怠管理に活用できます。

条件とその処理
「点数が60点以上」か「出席」している場合は「合格」と表示し、そうでなければ「不合格」と表示する
IF関数は時刻も比較できる万能関数です。時間管理もグッと楽になりますよ。
いかがでしたか?
IF関数は、判断を仕組み化する関数です。教室でも、この関数を理解できた瞬間に生徒さんの目が変わります。
もし今、「わかった気はするけど、実際に入力するのは不安」と思われたなら、それは自然なことです。
大切なのは、“わかる”よりも“触れる”こと。ぜひIF関数を活用してみてくださいね。
次回予告
IF関数で「判断」が出来るようになったあなたへ。次のステップは「別の表から情報を探すこと」です。
IF関数 × VLOOKUP関数を組み合わせることで、「もしAなら、この表から該当データを表示」という「自動データ参照システム」を作成することができます。
公開予定日:近日公開
次回もお楽しみに。
編集後記:担当 K
この記事を書いていて改めて思うのは、ExcelのIF関数は「ただの数式」ではなく、考え方の練習でもあるということ。
“条件を決める”=“自分でルールを作る”こと。つまり、あなた自身の思考を形にするツールなんです。
もし今、Excelを「なんだか苦手」と感じている方がいたら、その一歩を、このIF関数から踏み出してみてください。ほんの少しの理解が、仕事も学びもまるで違う景色に変えてくれます。
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