
前回の記事では、初心者の方向けに、MOS(Microsoft Office Specialist)について解説しました。パソコンをいちから学ぶ方にとっては、良い目標になり、良きスタートラインとなれる資格、というお話を中心に、ご紹介しています。
一方、我々はパソコン&カルチャー教室のインストラクターとして、現場指導を行う立場。この立場からなら、もう少し踏み込んだ話が出来るのではないかと、このブログを書いています。
この記事では、少しだけ遠慮を外し、現場指導者が感じる「MOS資格に対する認識のズレ」と、中級、上級者にとっての「MOS資格の本当の立ち位置」について、お話しします。怖いもの見たさの方も、ぜひご覧ください。
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MOSだけで仕事はできない
先に結論を申し上げるなら、「MOS資格」は「仕事ができる証明」ではありません。
実務では、「指示の意図を理解する力」「作業の効率化を行う工夫「状況に応じた判断」などのような要素が求められます。
そんな中、MOS資格を学ぶ中で身に付くのは、8割が操作。残りの2割は、指示の読解方法です。そのため、この操作を行う意味や、指示の意図という点の習得は、あまり期待できません。さらに、試験問題の読解には、ある程度の法則があります。慣れてしまえば造作もないことばかりです。
普段からOffice製品を使用して仕事をしている中級者、あるいはITスキルをある程度習得している上級者にとって、MOS資格とは、普段行っている操作を“上からなぞる”ようなものなのです。
ここまでお話してきたことを踏まえると、「ネットの評価と同じように、MOSって意味のない資格なんだろうな」と思われるかもしれませんが、結論付けるのは、もう少し後にしましょう。
MOS資格は、見る人の立場によって、評価が大きく変わる資格です。
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中級者、上級者にとってのMOS資格
普段からOffice製品を使っている中級者、ITスキルを有した上級者にとって、MOS資格は「当たり前のことを当たり前にできるかを見るテスト」です。
・書式設定を難なく利用できるか
・関数を用いて目的の処理が実現できるか
・相手を思いやる資料が作れるか
これらが試験問題として出題されます。普段利用している人にとっては、「わざわざ問題にしてまで問うことか?」という感覚になるのです。
しかし、中級者、上級者にも、皆さんと同じように「バイアス」がかかっているのも事実。操作の中には、「これ、知らないな」という機能も混ざっています。
上級者であるほど、操作に“偏り”が生じる
実務で使う操作は、非常に偏っており、限定的です。
・一部の関数に対しての理解は十二分に深い
・使わない機能は一切触らないし、知らない
・使わない機能は要らない機能だと思っている
MOS資格には一般レベルと上級レベルがありますが、上級レベルになると、知らない機能や、使ったことのない機能が数多く登場します。上級者と自負していても、「これは知らない」と感じる機能があるのです。
自分が普段行っている実務内容には関係がないものも登場するため、「必要ないもの」という評価になるのです。「要らない機能も試験範囲になっている資格を、今更取る必要はないだろう」そんな判断になるのは、きわめて自然ですよね。
「不要」の言葉の捉え方
さて、そんな「MOS不要論」ですが、この言葉が初心者に届くと、どうなってしまうのでしょうか…、ほぼ確実に、こうなることでしょう。
・実務で使わないなら要らないな
・仕事でExcelしか使わないしな
・独学でやるか
その結果、アプリや操作の取捨選択を行うことなく、報告書や案内文書をExcelで無理やり作っている姿を見ることもしばしば。
「もう少し楽に作れるのに」と感じる場面も少なくありません。(資料を拝見しては「大変そうに作っているなぁ」と思うばかりです)
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新しい視点を得る
「知らない」とは「気付きにくい」ということです。中級者、上級者にとってのMOS資格とは、新しい気付きを得ることでもあります。なぜならMOS資格は、良くも悪くも、網羅的だからです。
・普段使っている機能
・なんとなく知っている機能
・存在すら意識していなかった機能
「既知」と「未知」が同じ土俵で出てきます。その時の感覚が「これは知らなかった」なのです。
「不要」と切り捨てる前に
ここで一度考えて欲しいのが、「不要」の意味です。もちろん、実務でも使わない、業務に関係ないのであれば、優先順位が低くなるのも間違いありません。ただし、MOS試験の範囲で登場する機能が、
・知らないから使っていない機能なのか
・必要がないから使っていない機能なのか
この違いは、実に大きなものです。
上級者は「不要」を選択している
スキルが上がれば上がるほど、「何をやるか」よりも「何をやらないか」「どのように楽をするか」を重要視します。その前提は、複数の選択肢を知っていることなのです。
本当に、その選択は複数の候補から検討したものですか?
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最後に|MOSをどうとらえるか
いかがでしたか?受験料が高い既知をなぞるための資格、という認識が、「見直すための材料」「検討素材を見つけるための過程」となったなら、意識が変わったと言えるでしょう。変わらなくても、それはそれで構いません。
現場指導を行っている立場としては、凝り固まって偏った見方をフラットに調整する役割として、MOS資格の挑戦をご提案しています。
もちろん、一般レベルが十分であれば、最初から上級レベルをご提案します。
上級レベルはWordとExcelしかありませんが(2019ならAccessがありました)、この2つのアプリは、機能が多すぎるのが特長です。便利なのに今日まで知らなかったという機能が、見つかるかもしれません。
まずは、書店にて。それ以上のことが知りたい場合は、お近くのパソコン教室まで、どうぞ。
編集後記 担当:K
MOS2019の資格をレベルに関わらず、全て取得した経験者としては、MOSが必要なのかどうかというのは、一言では言い表せません。この職業はMOS資格が(システム上)必要であるためですが、その仕組みを抜きにしても、勉強しておいて良かったな、とは思います。視野が広がるのはもちろんですが、「こっちの方が楽できるじゃないの」という気付きがあったことが、大きいですね。特にデータ管理はExcelよりAccessが便利だし、関数をちまちまと入力するよりは、プログラムを書いた方が楽。そんな気付きを得られたのは、紛れもなくMOS(上級3科目)の勉強をしたからなのです。
実務で「MOSの試験範囲の機能をすべて利用しているか」と問われれば口を結んでしまいますが、不要と言うよりは、余力があればやってみると、何か新しい発見が出来るのでは?という、ご提案です。現状に満足していないのなら、上級レベルのテキストを見てみるのも、楽しいですよ。
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